仰臥位手術でより正確に
仰臥位(あお向け)での手術にこだわる理由は、手術中にX線透視
現在、ロボット手術の導入や各種ナビゲーションシステムを使用して人工関節を設置する施設が増加しています。
一般的に使用しやすいポータブルナビゲーションシステムの設置誤差は約3度であります。一方、術中X線透視装置を使用した設置誤差は約3~4度であり、各種ナビゲーションシステムと比較して全く遜色ない結果であることを2022年に英文雑誌にて報告しました。
ナビゲーションシステムでは、手術とは関係のない部位に金属製のピンを挿入したり、術前のCTデータを読み込ませたりという煩雑な操作を必要とします。
しかしながら術中X線透視装置は機械を手術台に滑り込ませてリアルタイムに確認できるので、術者が設置したいと思った通りに設置したことを確認して手術を終われるのです。
すなわち、毎回100点満点であることを確認して、人工関節を設置できるという訳です。
すべての患者さんに対して、筋肉や腱を全く切らずに手術することを目指しています。
正常組織へのダメージを最小限にすることで脱臼率が低くなるだけでなく、筋力の回復も早まります。そうすることで、筋力の回復が早く、術後10日前後での自宅復帰が可能です。
これらが、仰臥位前外側アプローチ(ALS THA)ならではの利点です。この方法により、脱臼リスクの軽減に満足出来るようになりました。
脱臼リスクが少ない手術方法、仰臥位前外側アプローチ(ALS THA)を検討している方は、ご相談に乗りますので、ご連絡ください。人工股関節専門ドクター・久留隆史医師がご回答致します。板橋中央総合病院にて外来受診可能です。