57歳の男性で、両側同時人工股関節置換術(人工股関節手術を両脚同時に行うもの)を行った患者さんのスポーツ復帰事例をご紹介します。
趣味はロッククライミングで、全国に点在するロッククライミングの名所を訪ねては夫婦でクライミングを楽しんでいた方です。以前より両股関節痛がありましたが、だましだましで数年間過ごしていました。しかし、とうとう痛みの限界がきて、ご自分でいろいろとお調べになって私のところを訪問されました。
股関節手術前のレントゲン写真からは、股関節の隙間がなく、要らない骨が形成されて関節の動きが悪そうに見受けられます。
どうしても趣味のクライミングに復帰したいとのことで筋腱完全温存手技のALS THA(仰臥位前外側アプローチ)を希望されましたので、お引き受けして両側同時手術を行いました。術後は、可動域も以前より良くなったとおっしゃっています。
山へ行って岩を登るクライミングでは、高いところに足を上げて踏む上がるようにして登る動きをします。踏み上がるための屈曲可動域が大切でありますが、加えて、体をねじって登っていく動きに必要な回旋可動域も同時に重要となります。
動画はいつもアップに使っているコースのリードクライミング動作を撮って送ってくださいました。
とてもスムースに登っていらっしゃるようにお見受けします。「暖かくなったら再びロッククライミングに挑戦したい」と明るい笑顔でお話されていました。
脱臼リスクが少ない手術方法、仰臥位前外側アプローチ(ALS THA)を検討している方は、ご相談に乗りますので、ご連絡ください。人工股関節専門ドクター・久留隆史医師がご回答致します。板橋中央総合病院にて外来受診可能です。
板橋中央総合病院にて数多くの人工股関節手術を執刀している。 術後の合併症である脱臼を減らすために筋腱完全温存手技を実施し、更なる技術の研鑽に努める。 手術を受けた患者の中には術後バレエやサーフィンを楽しんでいる人もいらっしゃいます。 気になることがあればお気軽にご相談ください。