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千原ジュニアさんの患った大腿骨頭壊死症について

芸能人の千原ジュニアさんが突然の股関節の痛みに襲われて、最終的に人工股関節手術を受けられたとご自身のYouTube等で発信しておられます。

そのなかでお話しされているように、大腿骨頭壊死症は基本的には原因不明の疾患(いくつかリスク因子はわかっていますが)であり、突然の痛みに襲われて歩行不能となります。実は痛みが出るその前にすでに大腿骨頭が壊死しているわけですが、通常は体重に耐えきれなくなって大腿骨頭(大腿骨のあたま)が潰れた時に痛みを生じます。ですから突然の痛みと歩行困難ということになるわけです。

比較的青壮年期の方に生じることが多いのと、病気自体の治療法がないために厚生労働省が定める難病として指定されています。良い治療法がなかった時代には痛いまま過ごさなければならなくて、さらに働き盛りの年齢に生じるために生活に困窮する方もいらっしゃいました。そのため、国が医療費を支払ってくれる特定疾患の一つとして認定したわけです。

しかしながら、現代医療において人工股関節手術の成績が格段に向上したことにより、特別恐れる必要のない病気という風に変わってきました。

すでに40歳以上の方にとっては人工股関節手術を受けさえすれば、痛みのない通常通りの生活を取り戻すことができるわけです。人工股関節の長期耐久性も格段に向上していますので、約30から40年の長期成績が期待されていますので、手術に躊躇する必要はないでしょう。ご本人が語っていらっしゃるように前方系のアプローチで手術を受けられているようですので、困った合併症のひとつである脱臼(股関節がはずれる)に対してもあまり心配をしないで生活できていることでしょう。

千原ジュニアさんの受けられた手術方法と私が行う手術方法が同じかどうかはわかりかねますが、私が行う筋腱完全温存ALSアプローチであれば脱臼等の心配をすることなく、日常生活もしくはスポーツ復帰までも十分に可能となります。

大腿骨頭壊死症はもはや難病という概念から外しても良いものと考えております。

千原ジュニアさんの受けた人工股関節手術と同様な、脱臼リスクが少ない手術方法・仰臥位前外側アプローチ(ALS THA)を検討している方は、ご相談に乗りますのでご連絡ください。人工股関節専門ドクター・久留隆史医師がご回答致します。板橋中央総合病院にて外来受診可能です。